こんにちは、水先案内人です。
今回は手巻き時計とは何か、またなぜ私が手巻き時計をオススメするのかをご紹介いたします。
腕時計の種類
腕時計には当サイトで紹介している「手巻き式」の他、「クォーツ式」と「自動巻き式」との3種類があります。
クォーツ式とは
クォーツ式とは、電気(ボタン電池やソーラー)の力でクォーツ(水晶)でできた振動子を振動させて時間を計測する時計です。その計測精度は非常に高く、月差(一か月に生じる誤差)が数秒程度のものが主となります。クォーツ式時計の歴史は比較的浅く、1969年にセイコー(日本)が「アストロン」を世界で初めて製品化し、時計の歴史に革命を起こしました。その後大量生産化が進み、正確かつ安価な時計が市場に溢れかえり、世界中の機械式時計ブランドが経営危機に陥る(のちに「クォーツショック」と呼ばれる)程でした。
多くの方が身に着けている時計はおそらくクォーツ式だと思います。それほどクォーツ式は安価で正確、かつメンテナンスフリーと日常生活において最も実用的です。
自動巻き式とは
自動巻き式の腕時計は、腕を振るエネルギーでローター(振り子のようなもの)を動かしゼンマイを巻き上げて針を動かします。現代的な自動巻き構造(ローター式)を開発したのは1931年のロレックスです(パーペチュアル機構)。その後手で巻き上げる必要がないという利便性から、クォーツショックまで人気を拡大しました。
手巻き式とは
手巻き式の腕時計は、前述の自動巻き式時計ができる前の機械式時計です。リューズを手で回すことでゼンマイを巻き上げ、その動力で針を動かします。手巻き式時計の歴史は15世紀後半、ゼンマイを動力とする懐中時計が登場します。それまでの時計は錘(おもり)を動力とした置時計(教会や時計塔)だったようです。20世紀の初頭には懐中時計から腕時計に進化します。これは第一次世界大戦中の兵士が懐中時計を腕に巻き付けたのが始まりと言われています。このあたりから防水性や耐震性が強化され実用性が向上しました。
これらの説明からわかるとおり、腕時計は手巻き式⇒自動巻き式⇒クォーツ式と進化を遂げてきました。一見すると実用性や利便性、また経済性からクォーツ式が最も優れていると思います。ではなぜ私は手巻き時計をオススメするのかを以下、ご説明いたします。
手巻き時計をオススメする理由
クォーツ式は資産性が低い
クォーツ式時計のムーブメント(中の機械)は電子回路と電池(ソーラー等を含む)でできており、言わばパソコンやスマホに近いものです。これらは自動巻き式や手巻き式ほど構造が複雑でなく、安価に大量生産が可能です。一方で故障した際は修理が難しくムーブメントごと交換してしまうことになります。交換部品がメーカー保守期間を過ぎて入手できなくなると、実質的にその時計は使用不可となり従って資産性が低いと言われることが多いです。他方、自動巻き式や手巻き式はオーバーホール(分解整備)を繰り返せば理論上使い続けることができるため、資産性が高いと言えます。
自動巻き式はいつ止まるかわからない
自動巻き式時計は、パワーリザーブ表示(あとどれくらい動くか表示する機構)がないと、基本的にいつ止まるか分かる術がありません。自動巻き式は腕の振りでローターを回してゼンマイを巻き上げるため、腕をあまり振らないデスクワークの方では、十分にゼンマイが巻き上がらず止まってしまう場合があります。ちなみに自動巻き式でもリューズを手で回せば巻き上げられる機種もありますが、巻き止まり(完全に巻き上げるとそれ以上巻けなくなる)がないので、巻き上がっているか不明です。いつ止まるかわからない時計を身に着けるというのは、私は現代社会においてとても違和感を持ちます。その点、手巻き式時計は、自分が毎日巻き上げてあげればきっちり動いてくれます。
手巻き式は審美性が高い
手巻き式や自動巻き式の時計は、ムーブメントが見られるようにシースルーバック(腕に着ける側がガラスになっていて中が見られる)構造を採用していることが多くあります。高級時計の多くはムーブメントにも装飾を施しており、それはとても美しく私はいつも裏側ばかり見ています笑。バランスホイール(テンプともいう)がゆらゆらと動く様子はずっと見ていても飽きることはありません。これはクォーツ式にない大きな利点です。また自動巻き式にはほとんどの場合ローターがムーブメントの大部分を覆っており、鑑賞しづらいということもあり、手巻き式の方がよりムーブメントの装飾を楽しめると言えます。
手巻き式は巻くことで愛着が湧く
これには主観が入りますが、毎日巻き上げる必要がある手巻き時計には愛着が湧きます。もちろんわざわざ巻く必要があり煩わしさを感じる方もいらっしゃると思います。むしろ巻くまでは私もそう思っていました。しかし毎日巻いていると、不思議とその時間が楽しみになっていきます。私は毎朝出勤前のバタバタした時間に巻くのですが、時計を巻く時間だけは当ブログの副題にあるように「心穏やかに」過ごすことができます。そして「今日も頑張ろう」と一日を始めます。これは巻いてみた人だけに許される体験であること間違いありません。
まとめ
この記事では、手巻き時計とは何者で、なぜ私がオススメするかをご紹介いたしました。
クォーツ時計は便利ですし、自動巻きも人によっては非常に満足度が高いものかもしれません。ですが手巻き時計は毎朝巻き上げることで、新しい一日を動かしてくれます。
ぜひ一度巻いてみてください。きっと私の気持ちを分かってくださると思います。


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